これもあるあるなのですが、
骨折は治ったがしばらく調子が悪い
ということがあります。
例えば足首をひねってどこかしら骨折した場合、
骨折は治ったが、何か具合が悪い、
といったカンジです。
これは、単純なことで、
どこの骨折でも同じことが言えますが、
捻挫の向こう側に骨折を起こしている
ということです。
つまり、骨折は治っても捻挫が治っていない
というパターンが多く見受けられます。
このブログのどこかでも述べましたが、
捻挫って基本的には治らないんです。
捻挫とは、関節などを補強する靱帯と呼ばれる組織が
伸ばされたり、切れたりすることですが、
一度伸ばされるとそれはパンツのゴムと同じで元通りにはなりません。
特に足首付近の骨折の場合、より多くの捻挫が発生しています。
膝から下は大きな二本の骨があり、その端で足首の骨を挟んでいるような形です。
お箸で何か堅い食べ物をつかんでいるような状態ですね。
そのような状態で捻挫すると、
二本の骨が本来の位置関係より離れてしまうチカラがかかってしまい、
その二本の骨を補強する靱帯が伸ばされてしまいます。
それで足首の骨は常にグラグラしている状態になるので、
これがずっと違和感が続く原因となるわけです。
しかも、その前に、捻挫から骨折に至った原因です。
何もないところでひねってしまって骨折したり、
ほんの少しの段差などで骨折したりした場合、
元々足首に本来のチカラが入っていなかった可能性があります。
以前、このブログでも述べたと思います。
つまり、怪我の原因はたまたまではなく、必然で起こったということです。
捻挫を繰り返すという仕組みもこれにあたります。
原因は腰や首の不具合です。
神経支配がしっかりとできていない、ということです。
怪我をした現場の処置も大事ですが、
その前に首や腰の状態を改善しないことにはその違和感は消えません。
現場の処置としては、怪我の場合は固定ということになります。
怪我の現場は固定しかありません。
私の治療の場合、足首であれば間違いなくズレているので、
距骨という足首の骨を矯正します。
これは腫れが治まってからか腫れが治まる前なのか議論はありますが、
できるだけ早い段階で矯正してズレをなおします。
それから二本の骨を離れないように伸縮しない包帯などで固定します。
体重がかかるところなので、まぁまぁ強めに巻きます。
うっ血しますが、動脈は止まらないので問題ありません。
お風呂と寝る時だけ外してもらうカンジです。
付け加えて言うと、二本の骨、膝側と足首側、
2カ所とも捻挫を起こしている場合もあります。
上部(膝側)の離解の固定には細心の注意が必要です。
というのは、外側の骨の頭のすぐ直下に神経が通っているからです。
下手すると麻痺を作ってしまう可能性もありますので、
シロウトの方はやめておいた方が良いでしょう。
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